すーさんの暇つぶし

のらりくらりと日々の出来事を綴ります。

ゼリーの由来と凝固剤の違い

【ゼリーの由来】

「jelly(ゼリー)」はフランス語で「gelle(ジュレ)」と呼ばれ、主に果汁などに甘味を加えてゼラチンで固めたものです。

名前の由来は「凍る」「固まる」という意味のラテン語「gekare(ゲラーレ)」

ゼラチンの語源でもあるこの「gekare(ゲラーレ)」がジュレの語源ではないかと考えられています。

 

このジュレがフランスで広く用いられるようになったのは、18世紀末から19世紀初頭。

フランスの料理人であり菓子職人でもあったアントナン・カレームが考案したという説が有力なのですが、当時はまだ今のような冷蔵技術はありませんので、現在私たちが食べ慣れているゼリーよりもだいぶ固い食感のものだったと思われます。

 

 

【凝固剤の違い】

ゼリーを初めて手作りした時に私が思ったのは、

「私の知ってるゼリーと違う・・・?」ということ。

コンビニやケーキ屋で買うゼリーよりもモッチリとしていて食感が全然違います。

最初は配合や製法が間違っているのかとも思いましたが、

これは、凝固剤が異なるからだと後に知りました。

 

スーパーの製菓材料コーナーでよく見かける「ゼラチン」

これは牛豚の皮や骨に含まれるコラーゲンを加熱して抽出したものです。

コラーゲンは美肌効果やアンチエイジング効果が高い物質として有名ですから女性には嬉しい食べ物ですよね。

ゼラチンを使ってゼリーを作ると、弾力があるプルンとした食感で、口の中ですーっと溶けていきます。

これがどうにも食べ慣れている市販品とは食感が違うのです。

 

そこで登場するのが紅藻類から抽出されるカラギーナン。

品質特性が一定となるように調節され一般的には「アガー」として、製菓材料専門店等で売られています。

紅藻類から抽出される凝固剤として日本で有名なのは寒天ですが、寒天は主にテングサやオゴノリから抽出され、カラギーナンはスギノリやツノマタから抽出されるので少々種類が異なります。

凝固力も寒天の10分の1ほどと弱く、海藻特有の臭いもありません。

このアガーが私たちが食べ慣れたゼリーに近い食感を生み出します。

 

では何故、市販品にはこのアガーを使用したゼリーが多いのでしょうか?

理由は、凝固後の溶解温度です。

ゼラチンは50℃以上の水に溶け、ゼリーにすると20℃以下で凝固し、25℃以上で溶解します。

アガーは80℃以上の水に溶け、ゼリーにすると40℃以下で凝固し、60℃以上で溶解します。

 

要するに、ゼラチンで作ったゼリーは常温で溶け始めてしまうので、持ち運びができないのです。

一方でアガーは真夏であろうと、ゼリーが溶けて液体に戻ってしまうことはありませんし、冷凍保存も可能です。

溶解温度が低いからこそ、ゼラチンで作ったゼリーは体温ですっと溶け、あの口溶けの良さを実現しているわけですが、冷蔵庫から出した瞬間から溶け始めてしまうのは難点。

かといって冷凍すれば離水し、その食感は失われてしまいます。

当然、商品の出荷やお店から自宅までの移動を余儀なくされる市販品のゼリーではアガーが重宝されることとなります。

また、近年ヨーロッパで増えてきているハラール認証の洋菓子店では、このアガーがゼラチンの代替品として使用されています。

植物性のアガーを使用することにより、牛豚を原料とするゼラチンが食べられないイスラム教徒の方にも、多様な洋菓子を楽しんでもらうことができるようになりました。

 

家庭でゼリーを作る場合

ゼラチンを使う利点は・・・

・大抵のスーパーで手に入る

・ゼリー以外の製菓材料として色々と利用できる

・口溶けがいい

欠点は・・・

・常温で溶ける

・凝固にかかる時間が長く、冷蔵庫でなければ凝固しない

・冷凍不可

・生のパイナップルやキウイ等を使用すると凝固しない

※生のパイナップルやキウイ等はタンパク質分解酵素を多く含み、タンパク質であるゼラチンは分解されて凝固しなくなってしまいます。どうしてもゼラチンで作りたい場合は、果物を加熱するか、缶詰を使用してください。

 

アガーを使う利点は・・・

・常温では溶けない

・凝固にかかる時間が短く、常温でも凝固する

・冷凍可

欠点は・・・

・製菓材料専門店等でしか手に入らない

・ゼリー以外の使い道があまりない

 

美容の観点から見れば、コラーゲンでもあるゼラチンの方がいい気もしますが、海藻から抽出されるアガーは寒天と同じくゼロカロリー。

もちろん作るものによって最終的なカロリーは異なりますし、ゼラチンのカロリーも微々たるものではありますが・・・。

 

さて、皆さんはどちらのゼリーがお好きですか?